オモイデ狂いの季節

自分用の観劇・鑑賞などの備忘録。気が向いたときに。ストリップのことが多め。

2021年7頭・渋谷道頓堀劇場

7頭の休みは道劇に捧げた。悔いなし。ここはひとまず9月まで記憶を取りこぼさない自分用の観劇めもなので好き勝手書くし、長々書きたくなることもあれば短く終わることもあるけど他意はなくて別に気分とかテンションとかです。

 

●トップが春ちゃんうれしいな!!!!美月春ちゃんは「あんみつ姫」と、新作「板の/上の/魔物」2個出し。あんみつちゃん久しぶりに観た!嬉しい!後から調べたら3年ぶりだった!春ちゃん前髪あるのも久しぶりにみた!かわいい!と脳が死んでいるとしか思えない感想なんだけど、実際、春ちゃんの直球かわいい演目は脳死状態にしてくれるだけの満点の可愛さがある。真っ赤で賑やかな柄がいっぱいの打掛が、子供のころ夢中でアニメ観てた甘辛城のお姫様を連想させてくれる。好きすぎてなりきりかんざしセット買ってもらったもんね。幼少の自分に、おまえ将来ストリップ劇場であんみつ姫みてるぞ!って教えてあげたいね。
本人曰く、人が死なない・睨まない・不穏じゃない珍しい和モノって言い方笑っちゃったけど(死ぬし睨むし不穏な和演目も好きよ)本当にちゃめちゃめして明るく可愛く健康的なお色気がいっぱいで。でも、夢の中に誘って包み込んでくれるような、無垢で優しくて眩しいベッドも好き。盆にねそべって、ねむくなっちゃった~って仕草するところ本当にかわいい。それにしてもこんなに素敵なベッドだったかなあと思いながらうっとりみた。ステージ観るとき余計なこと考えないようにしてるけど、この演目観るのきっと最後なんだな、とふと思ったら泣けてしまうのは仕方なくない? だって曲がまたさあ…ウーーーーーッ なにがあってもそばにいるよ…泣
「板の/上の/魔物」ステージに現れたときの上下黒のあの服装、某MCを彷彿とさせる…?と思うと同時に始まってすぐ、あ~~やっぱりそゆこと~!って把握。演目名からうっすら香ってる通り、ナンバーワンDJとナンバーワンMCによる某ユニットの楽曲のみで構成されてる演目なんだけど、その選曲がずっともう天才的に春ちゃんのキャラソンか?ってくらい“そう”すぎて、マジで説得力がすごいんですよ。私は、春ちゃん春ちゃんの「好き」を演目に落とし込むときのやりかたが変幻自在すぎてちょうすきだ。

小気味いい脱ぎ方も気風の良いエッチさも全部バチッとハマってるし、ちょっと胸がぎゅっとなるベッド入りからの、煽りに煽る立ち上がりでテンション上げきって終わるの最高~~~かっけ~~~も~~~好きにやっちゃって!!!

 

●愛奈さん。演目名がわからないのだけど、前月に栗橋と大和で拝見した2演目と同じかな?たぶん。品があるな~と感じるのはバレエの動きが多用されているから? 足の爪先や手の指先までの動かし方が丁寧で優雅なのよ。ここのところ続けて拝見する機会が多かったんだけど、デビューしてそんなに間もない頃以来で観たから、メイクも髪型も雰囲気が変わって大人っぽくなっていらっしゃったのでびっくりした。

 

●浅葱アゲハさん。「おあげちゃん」前週にも拝見していたから展開はわかっていてもやっぱりビクッッッッと2センチくらい浮く。今まで愛おしそうに睦み合ってたとろける表情からスッとその温度がさがった瞬間の狂気と、振り乱した髪の隙間からの眼光、相手を殺めたあとの白い手が震えているところなんかも、間近でみると凄味が増す。表現力がすごい。演目の冒頭と同じ女性とは思えないくらい。
「One last kiss」率直に、美しすぎる…と思った。品の良いボタニカル柄の緑のドレスを纏って凛としたアゲハさんの姿かたちやダンスやエアリアルは勿論だけれどそれだけじゃなくて。たとえば、一曲目の終わりで眠るように目を閉じて、二曲目の頭で照明がついた時にもその場で同じように目を閉じているのに衣装だけが様変わりしてる。そういう流れだとか、某新劇アニメ映画の劇中歌や歴代メインテーマで構成されてる演目だけど、作品の内容が演目に反映されてるわけじゃない、でもその楽曲から想起されるイメージが本当に見事に落とし込まれてて、あっっっ新劇だ………て思う瞬間がなぜか何度もあって不思議なきもちだった。
「ダンボ」以前に一度だけ拝見したことがあった演目。世界一有名な空飛ぶぞうさんのモチーフの可愛いとこがぎゅっっっと凝縮された衣装や、サーカスのテントに見立てた布とかディテールがとにかく凝ってる。し、アゲハさんが何某かの物語をモチーフにされた演目って、ちゃんとストーリー性があるのに押しつけがましくはなくて、そこに取り入れるエアリアルの技のバランスとかもなんかもう全部すご…て思う。ダンボの無垢な魂とか夢叶う瞬間のまぶしさがストリップの舞台でみれるんだぞと子供のころの自分に教えてあげたいよ。お前ビデオめっちゃ観てたもんな。


●黒井ひとみさん。エスケープ、黒井版にんぎょひめ、Black Lilyの3個出し。日にち変えて全部観れました。
私ひとみさんの選曲も好きで。エスケープの、ママの在りし日の自分を振り返っているときの選曲がずっと、誰にでもわかりやすい王道を抑えているところが流石だし、夢の日々を振り返る導入のあの曲や、夢から覚めたときのあの曲(女声カバーなのがまた最高)、過ぎた在りし日をまるで恋に例えているみたいに思えてぐっときちゃう。何度か観ていたらそういう感じ方をするようになった。何度みてもやさしいきもちになれる演目です。この後のデジの時間でエプロン着けてくれてる率も高いのが好きで撮りにいくたびつい「ママ…」て言っちゃう。クソキモ害悪客か? は? そうですが?
黒井版にんぎょひめ。ひとみさんのお芝居仕立ての演目大好き。豪華で可愛くて凝りに凝った衣装に溜め息でそう。だってずっとキラキラしてんの。人魚姫がモチーフということで、切ないかんじなのかな…?という貧困極まりない発想を当然裏切って、衣装に負けないくらいキラッキラのハッピーエンドを、自分の手足で掴み取りにいける現代の人魚姫だった。初めてのその時にドキドキする仕草や表情もそうだけど、自在に踊れる両脚を得た人魚姫が、初めてみる自分の足の間を覗いて、わぁ…♡って驚いたような嬉し恥ずかしの反応するとこ、芸細か~~ってなった。好き。みんな元気になるじゃん。
「Black Lilly」わたしこれ初見の感想「濡れました…」って言って笑われたんだけど、これはマジ。何回観ても結果は同じ。マジで濡れるから。悪魔的なまでにドイケのフェムタチ顔の聖女のひとみさんのあの目と指と舌を目撃してしまったら、女は濡れるし、盆を見上げるおじさんたちが、エロ漫画の言葉でいうところのメス顔になるのも自然なことでしょ。大和、ミカドでも拝見したけど渋谷で観るBLの圧倒的アングラ感。照明バッチバチの爆音ボッコボコで頭を殴られるし没入感がすごい。
お相手の巨乳シスターさんの信仰の対象にして象徴である十字架を奪って全身いやらしく責める様子ドエロくてもう夢中なんだけど、これを「背徳的でエロい演目」で終わらせないのが、立ち上がりであの曲がかかってからの時間にある、と思う。なんかうまくいえないけど一気に景色が変わりませんか…? 背中に耳をくっつける仕草できゅんとするし、神様は何にも禁止なんてしないし、恋してる力に魔法をかけてくれるんですよ。そういえば、ひとみさんがステージで演じる女の子は最後に必ず自分で幸せになってるってことを強く思い知らされる。
最後の「せーのっ」のくだりは、ミッション系の女学生同士が笑い合ってるみたいで(純度の高い妄想)可愛すぎてずるい。冒頭の聖書の一説にあった「悪魔」が意味深だな……という気もするんだけど、神様は何も禁止なんかしてないし、聖書の教えを超えたものって確かにあるからね…
それにしてもそらんじるのが聖書のくだりなのってめっちゃサマになっててうらやましい私もやりたい。でも私がそらんじられるのは残念ながら般若心経だけなんだよ……仏教校だったから…

 

●六花ましろさん。10周年おめでとうございます。私が拝見したのは周年作の「鯨」と、沖縄の演目のふたつ。
「鯨」の衣装の美しいこと!かつ可愛らしさもあって、演目のイメージにぴったり合う意匠がそこかしこに凝らしてあって、何より、ましろさんに本当にめちゃめちゃめちゃめちゃ似合う…それにしてもましろさんてブルベ冬の女性~~~って感じだ…この週の口紅の色もすてきだった…。
海の概念を体で表現しながら、その美しい衣装を脱いでいって、髪を解いて、何も纏わない姿が一番きれいだと感じさせてくれるから、ましろさんのこの演目の説得力みたいなものが、すごい。劇場は海みたいだし胎内みたいで、ましろさんは揺らめく光の中にきっといつまでも泳ぎ続ける気高い存在にしかみえない。と思いながら観てたところであのイントロ流れて、アーーーーーーこれはーーーーーって体中に電流が走った。あの曲の概念の具現化そのものでは?すぎてずっと口あけて観ちゃったよ。最後また海に帰っていってしまうのがまた…


ましろさんがもうひとつ出されていた「沖縄」の演目も観たからそのイメージと合わさってなんだと思うけど、わたしはこの鯨を観ている間じゅう、「人魚に会える日。」という沖縄の映画のことを思い出して、人魚に会える日って今日のことかも…………ってずっと思っていた。

その映画で指している人魚というのは、架空の生き物のことではなく、沖縄の海にいるある生き物のことを人魚と称している。観てよかったとは思ったけど、ちょっともう二度目は観れないなと思うくらい私にとっては色々しんどかった映画だった。生まれた時から基地がある街に育った監督が若干19歳で撮ったもので、沖縄のあたたかい部分と、そうじゃなく陰になっている部分が両方描かれていて、沖縄の二面性みたいなのが如実に出ている作品で、何というわけではないんだけど、その映画のことを無性に思い出してしまっていた。そういえば映画にはこっこさんも出てた。
この映画が関東でも公開になった時に強く薦めてくれた、沖縄に対して並々ならぬ思い入れがあり現地にもよく足を運んでいる友人(特にスト客ではない)に、しぶやで人魚に会えるぞ!とこの演目のことを強く推したら、なんと単身観に行ってくれて、「人魚に会える日って今日だった…」と感想をくれた。ビシャビシャに泣いたと言っていて、なぜか私が繰り返しお礼を言われた。いやましろさんに言いな!?と思いつつ、バイブス合う友達がいるのは嬉しいことだ…

 

 

この週は行くたび盛況だった印象がある。あらゆる愛情にあふれていたましろさんの周年イベント日も含めて、結局3回いった。最近仲良くなった新しいジャンルのおたくの友達と一緒にと、その次の日は例の20年来の親友とその友達の初スの女の子を伴ってと、そして、楽日には私が創り手としても友人としても尊敬している人と一緒に。みんな私と一緒に行きたいって言ってくれるの幸せだな〜。どの日も観劇後は飽きもせず感想を語り合ったし、そのどの日も大事な記憶になった。
親友が連れてきた年若い女の子は初めてのストリップ観劇を楽しみにしてたようで、フルで楽しんではしゃいでいて、こっちまで嬉しくなった。ていうかこの週の香盤のトップ春ちゃんだから、それって彼女がうまれてはじめて観るストリッパーが春ちゃんだったってこと?めちゃくちゃうらやましいな。私もそれやってみたかった。そしたら春ちゃんを心の中でママと呼べたかもしれないのに……(???)
その子は、最近は精神的に参ることが多くて元気がでない、中々ものを食べる気もしなくて、固形物が食べられない……という話をしてたんだけど、観劇後に入ったお店ではごはんをいっぱい頼んで「ストリップ観たら体が生きなきゃって感じになって食べられた」と言って平らげてて、えらい!!そうだよねわかる!!!ってなった。わたしも2年前に仕事で病んで心の病院通ってて飯食えなかったとき全くそんな感じだった。ス帰りは無性にカロリー摂りたくなってラーメンとかめちゃくちゃ食べてたな。今は元気だし10キロ近くふとったけどさ………

いや一緒にストリップ観たらもう完全に私とも友達じゃん。いつでもまた一緒にストリップいこう。そのあとのごはんはきっとおいしいから。どうでもいいけどス観たあとって肉食べたくならない? 私のス観た後のごはんの焼肉+ビール率は異常。ひとりで観に行った日も必ず焼肉と白いご飯とビールをたのんでいる。ないしょだよ。